バブル全盛の1980年代。
オートバイの全日本選手権500ccクラスにエントリーしていた松本憲明選手。
ホンダ、ヤマハ、スズキなど大手メーカーが総力を決し数千万単位の投資をしながら参戦する中に、「一匹狼」ボロボロのマシンでレースに参加し戦う老兵の姿がありました。
ウサギと亀。
サラブレットとロバ。
ポルシェと自転車ぐらいの違いがありましょうか(^^)
レース当日。
小雨が降るサーキットで大手メーカーチームが雨用のレインタイヤを選ぶ一方で、松本選手は晴れ用のスリックタイヤを選択。
レース後半、雨が上がり、路面が乾くことに賭けた「勝つための」選択でした。
レース開始。
なかなか乾かない路面に、苦戦する松本選手。
雨の中、晴れ用のタイヤでは無理もありません。何度も転倒しそうになりながら、大手チームのスター選手に食らいつく松本選手。

「ひとつの可能性の賭けて」勝ちに行ったレースで松本選手は惜しくも表彰台を逃します。
「潤沢な資金をバックに戦うチームをうらやましいと思ったことはない。」
1991年3月に、当時学生だったボクに語ってくれた松本選手。
当時、明光商会に所属する立場の松本さんは、会社訪問に行った大学生のボクに、ボクの愛車「VFR-400R」のことやレースのことを熱く語ってくれました。
「VFRってサスペンションが良くないでしょ」
「いやあ、プロのレーサーじゃないので分かりません(^^;;)」
そんな会話も良い思い出です。
友人である「おじさんライダー」千石清一さんに思いっ切り鈴鹿八時間レースを走ってもらいたい一心で、募金活動をしたり、スポンサー集めをしてチームを作った島田紳介さん。
レース活動は10年続きました。
強豪チーム相手に、「大手チームが捨てたねじを拾ってきて付けた」マシンで奮闘し、予選で名ライダー、エディ・ローソンより上のタイムを出して驚かせたことも。
「きっと、一週目でローソンに抜かされるでしょうけど(笑)。」
レース前日の夜、紳介さんの言葉にも「小が大を倒すロマン」が感じられました。
今のボクの仕事は、多くの中小企業を繁栄させるためのホームページ制作会社。
所属する「中小企業家同友会」も「小が大を倒す」熱い想いにあふれた企業家たちが集い毎月精力的に勉強会を開いています。
小が大を倒すロマン。今年もたくさんのロマンに出会えそうです。
●中小企業家同友会 http://www.doyu.jp/



