「書籍を出版したいね。」
そう考えた同志・(株)ジェイグループの松本賢一さんと共著の出版企画書を作り、出版コンサルタント・土井英司さんの60分一本勝負のコンサルティングに臨んだのが 2005年の冬でした。
土井英司さん。
当時35歳だった私よりも、はるかに若い30歳。
すでにアマゾンのカリスマバイヤーとして、出版界で大きな発言力、影響力を持つ「ビジネス書出版仕掛けのプロ」。
数々の著名な著者を発掘し、プロデュースしています。
●土井英司さん・エリエス・ブック・コンサルティング
松本さんと指定された喫茶店に行き、土井さんを待ちます。緊張しながら待っていたボクたちに対して、にこやかに登場された土井さん。
時間がないので、早速、ふたりで作った出版企画書を自信満々に差し出します。
タイトルは「泥まみれホームページ企画制作術」。
内容は、ボクと松本さんの手がけた事例をもとに、ホームページの企画のプロセスを解説するというもの。
手に取った土井さん。
三分ぐらい企画書を眺めて、
「うーん。このままでは難しいですね。」
まず切り口がユニークさがない。
すでに書籍化されている類著があり、出版社は反応しない。
「泥まみれ」って、本を買う人たちにとって関係ないでしょ・・・・
はい。その通りです(^^;;)
特に、ボクが当時使用していたヒアリングシートについては、「フーン。」
二秒で秒殺されてしまいました。
希望にあふれた出版企画書は「ぶった斬り」。
見事に斬りおとされてしまいました(^^;;)
ですが、さすが土井さん。
そこからの50分。「あなたたちなら、このような切り口はできないだろうか。」という代替案のヒントを次々と提示いただいたのです。
「斬りおとされた」ばかりの出版企画書にボクたちは必死にメモを取りながら、自分たちにしかできない切り口を見つけ出そうとします。
松本賢一さんはそれから一年後。
「御社の売りを小学5年生に15秒で説明できますか。」を祥伝社から出版。
夢の出版を見事に実現します。
出版のチャンスを掴んだ松本さんは続々と、書籍を出版します。
・コインの法則(サンマーク出版)
・ライバルに差をつける ネットショップ劇的大改造(ソフトバンク)
・ネットショップの達人養成講座 (翔泳社)
一緒にコンサルティングを受けてから五年間に、ボクとj松本さんの間にこれだけの大きな差がついていまいました。

●今年4月大阪で松本さんと。「菅谷さん、二度づけ禁止やで~。」
昨年秋から再び出版企画をアプローチし始めたボクには、なかなか出版社から反応がありません。
「やっぱりセンセーショナルな内容じゃないとダメなのかなあ。」
基本と正道の企画術を説く出版企画書の内容に、自ら疑問を持つようにもなりました。
転機は、そんなあきらめムードが漂っていた今年4月。
「菅谷さん!今日一日で2社からオファーが来ましたよ!」
コーディネイターの小山睦男さんからの電話を受け取ったのは、水戸三の丸ホテルのコーヒーショップで。
「えっ?ホントですか。あんなに誰も見も向きもしない企画だったのに。。」
土井英司さんに企画書の指導を受けてから5年。
「遅れてきた著者」は初めての出版のチャンスを掴むのです。
(つづく)



